PS版ドラゴンクエストの回想

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 ドラゴンクエストが失敗に終わったNINTENDO64ではなく、プレイステーションに鞍替えしたのは、やはり、市場メカニズムに逆らえなかったからに他ならないが、最初のPS版ドラゴンクエストとなったDQ7は、多くの人が難解過ぎるという評価を下すRPGとなってしまった。
画像 ドラゴンクエスト6までは2DのフィールドRPGであり、平面の画面をスクロールして移動するRPGであったが、ドラゴンクエスト7からは3Dになり、3次元のCGで作られた世界を移動するRPGに大きく変貌した。また、物語の展開も難解になり、キャラクタの装備を整えるのに謎を解かなければならず、これがわかりにくいというので、途中で投げ出してしまう人もいたようである。
 ドラゴンクエスト7とリメイク版のドラゴンクエスト4は3Dゲームとは言っても、処理を軽くする為に、出来るだけ簡略化したポリゴンのオブジェクトにテクスチャーの絵を貼り付けて作っただけのものであり、四角形や多角形の建物が多いのは、その為である。これはプレイステーションの処理能力の限界から生じるものであり、現在のゲーム機で動く3Dゲームを見てからだと、やや抽象的過ぎる映像に映るかもしれない。

 ドラゴンクエスト7が今までのドラゴンクエストと違っていたのは、3Dの世界での隠しアイテム探しだろう。樽や壷を壊しながらアイテムを見つけるという楽しさが加わったわけで、他にもシステムに細かい改良が加えられている。

 ただ、ドラゴンクエスト7は音楽が重く感じるRPGであったように思う。これは物語が非常に暗いこと、それも今までのドラゴンクエストの中で最も暗い話ばかりが続くことに、やや閉口するが、それを気にしなければ楽しめるゲームである。

 私の場合は、ドラゴンクエスト7は最初にパソコン版のPSエミュレータ上で動かして遊んでから、ゲームがエンディングに近づいたところで、PS-ONEを購入して動かしたので、PSエミュレータとPS-ONEとの違いが良く理解出来た。

 PSエミュレータは、現在のPentium4を搭載したパソコンならば、ほとんど問題ないくらいの速さで動くが、少し前のPentium2ぐらいのCPUを搭載したパソコンでは重く感じるかもしれない。もちろん、これはPSエミュレータの問題であって、Pentium2がプレステのR3000よりも遅いわけではない。

 RISCプロセッサをエミュレーションする時は、命令の先読みという厄介な問題を解決しなければならない。つまり、CPUが命令を数ステップ先を読んで実行しているので、途中で処理が分岐する時に、CISCプロセッサの場合では問題が生じるのである。これは、もちろん、ソフトエミュレーションで解決出来るのだが、他にも、GPUが異なる為に、ハードでおこなう処理を完全には互換に出来なくて、ソフトで処理しなければならない部分も出て来る。

 例えば、ドラゴンクエスト7で主人公達が魔法を使って瞬間移動する時やモンスターとの戦闘で画面が切り替わる時などに、画面が揺らいで流れるCG処理がおこなわれるが、パソコンのGPUによっては、ハードで実行出来ない場合がある。この場合は、全ての処理をソフトでおこなうことになり、ゲーム全体が重くなってしまう。

 Pentium4以降のCPUは十分な速さで処理出来るが、それ以前のCPUでは多少重いようである。これは決して、こういう画像処理が古いCPUでは遅くなるということではなく、エミュレーションソフトが遅いということでしかない。

 従って、Pentium2に最適化したソフトで動かせば、このような画像処理は十分な速さで処理出来るはずなのだが、それではエミュレーションする意味が無くなってしまうわけである。

 パソコンのGPUはPSやPS2などのゲーム機のGPUとは完全互換ではないので、こういう結果になるのだが、ほとんどの画像処理はパソコンのGPUでも処理出来る。ただ、特殊効果などの処理では、互換性が無い機能を使うので、ソフトで処理する結果になり、どうしても処理が重くてゲームにならない場合を考慮して、エミュレータの設定を変更すれば、映像表現の一部を犠牲にして高速化出来るようになっている。

 これはやってみればわかるが、ゲーム機の画面に近づけるほど、大部分の処理をソフトでやらなければならなくなる。エミュレータがGPUの互換性の壁を十分には乗り越えられなかったということだろう。

 PSエミュレータの話は、このくらいにして、やはり、餅は餅屋であり、テレビゲームはゲーム機で遊んだ方が無難なようである。ただ、PSエミュレータを使っていると便利な機能もある。ゲームCDをHDDに読み込んで起動出来ることである。これだとパソコンでゲームソフトを使うのと変わらない使い方が出来る。大量のゲームソフトをHDDに読み込んでプレイするのであれば、ゲームCDをいちいちセットする手間が省けて良い。私は手持ちのPSソフトは全部HDDに読み込んで使っているが、CDの交換が不要なので、確かに便利である。
画像 さて、ファミコン版でも音楽CDでも傑作だったドラゴンクエスト4であるが、PS版にリメイクされている。
 ファミコン版の印象が深かっただけにリメイク版をプレイするのは最初、気が進まなかったのだが、音楽が素晴らしかったので購入してみた。ファミコン版とは別のRPGと考えて遊んだ方が良いだろうと思う。シナリオはほとんど同じなのだが、映像がまるで異なり、2Dとは全く別の3Dゲームになっているからである。
 PS版のドラゴンクエスト4は技術的には良く出来ていて、バグも見つからなかったのだが、ドラゴンクエスト7を遊んだ後では、ちょっと軽過ぎる感じはする。確かに、ドラゴンクエスト4は明るいRPGなのである。暗いシーンはほとんどない。音楽も良く出来ており、これが好感を持つ人が多い理由かもしれない。

 私の感想としては、ドラゴンクエスト4を境にして、ドラゴンクエストシリーズは暗くなるばかりではないかと思う。もう少し明るいゲームの方が良いのではないだろうか。

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