スーパーファミコン版ドラゴンクエストの思い出

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 スーパーファミコン版として最初に作られたドラゴンクエスト5は、ファミコン版ドラゴンクエスト4の続編のようなゲームであった。次に作られたドラゴンクエスト6と比べると、スーパーファミコンのハードの使い方がずいぶん違っていたように思う。

画像 ドラゴンクエスト5については、すでにプレイして知っている人が多いと思うので、今回は技術的な部分についてだけ書いてみようと思う。
 まず、オープニングにダイジェストを入れるのは、この作品からである。これ以降のドラゴンクエストは全てにオープニングにダイジェストが入って物語の触りがわかるようになっている。このダイジェストの中でも使われたが、画面の一部を円形に抜いて周囲を暗くする処理が使われているが、これは映画などで使われるトリミングの一種なのだが、スーパーファミコンは2画面を重ね合わせて、手前の画面にマスクパターンを表示し、背後の画面の一部を隠すという処理が出来るので、それを使ったものであろう。この2画面の合成表示をゲーム中で多用していたのが印象に残るゲームだった。

 余談だが、当時も今も普及型のパソコンは画面が1枚である。X68000のように多画面表示が出来たパソコンもあったが、PC9801はグラフィックは1画面表示だった。現在のDOS/Vパソコンも1画面表示である。理由はビジネスユースで使うには画面が1枚あれば十分であり、わざわざゲームの為に多画面表示が出来るようにする必要がなかったということだろう。これが当時のパソコンとゲーム機との大きな違いだった。

 もちろん、今では、処理速度が速くなったので、ゲーム機もパソコンも複数の画面を合成する必要が無くなり、基本的に1画面表示のものが多い。2画面合成やPCG、スプライトの半透明合成など、処理速度が必要となる機能はCPUやGPUを高速化するのではなく、ハードで出来るように設計されていたのは、この時代のゲーム機の特色である。

 ドラゴンクエスト5を全体的に見た場合、ハードの使い方がやや消化不良の感が否めない。ドラゴンクエスト6の画面と比べると、その違いが良く分かる。ドラゴンクエスト5がやや単調な画面に見えるのは、メモリーの節約の為だったのだろうか。

画像 ドラゴンクエスト5に比べると、ドラゴンクエスト6はスーパーファミコン本来の性能を生かした出来栄えになっているように思われる。画面を見た感じでわかるが、明らかに色数が多く使われており、細かい描画が緻密になっている。ドラゴンクエスト5ではただ単にスクロールするだけであった湖面の描写が、ドラゴンクエスト6ではPCGを使って波打つように表現されていたり、城壁の表現もレンガの質感が出るように描かれている。
 ただ、どうも気になるのは、サイケデリックな表現が多いことだろうか。このゲームはキャラクタもモンスターもサイケデリックを意識して描かれており、それに違和感を感じる人がいるようである。

 ドラゴンクエスト6はテーマが夢であるせいか、夢の世界と現実の世界に同じ人物がいて、その両方に出会うという形になっているのだが、物語の途中でどちらにいるか、わからなくなってしまうことがある。夢の世界では、それとわかる表現が使われた方が良かったかもしれない。

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